ひさろぐ分館

分けて書きたい用

オタク、天皇杯決勝に行く②

第98回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会 決勝戦

というわけで行ってきました、有明コロシアム!!!

 

推しの武道館ワンマンで馬鹿騒ぎしてからの翌日です。おはようございます。ヘドバンのダメージは最小限に収まりました。バスケアニメのタイアップも全部聞いてきたので無事仕上がっています(?)

 

今回は普段お世話になっているフォロワーとその息子さん(バスケ少年!)に連番していただくことになり、本当に本当にありがたかったです。いくらなんでも初心者がぼっちで行くにはハードルが高いのよ。

 

会場前で合流して「うわー!体育館だー!」などとIQ2しかない感想を垂れ流したり物販を冷やかそうとしたら長蛇の列で諦めたりしていました。背番号の缶バッジがガチャなのは悪い文明だと思います。

 

そわそわしつつ着席……も束の間、完全におのぼりさんなので客席の一番上まで行って写真撮った。壮観!!練習の時間も普通にどっちのゴールも見たくて目が足りなかった……あと第ゼロ感かけてくれてありがと運営さん……

埋まり具合どんなかな〜と思っていたらアウェイにしては結構居たのでは……??遠征組も多分いっぱい居たと思います。というか周りの人たちから既に地元独特のイントネーションが聞こえまくっていました。みなさん移動おつかれさまです。多分最終便で帰るひとたちも多いと思う…!

選手の入場などは演出が入るのでペンライトがあるとよいらしいとの情報をキャッチし、遠慮なくキンブレ振りました(※前日も大閃光を15本折ったオタク)

画像

試合中の写真全然ないw

 

死ぬほど当たり前のこと言うんですけど、敵と味方で応援のリズムが違うので最初の5分くらい自分がどっちの拍を取ったらのかちょいちょい分かりませんでした。あとオフェンスとディフェンスが交互に来るから…それでまた拍手も変わるから…いやこれ客席も忙しいね…?(スポーツ見ない人の感想だから許してほしい)

 

ざっくりしたルールは分かるにしても、目の前で目まぐるしく動くボールと選手に全く付いていけず、笛が鳴るたびに「今なにをしましたか…?」の顔になりました。完全に「なんか嬉しいっぽい」「なんか良くないっぽい」みたいな雰囲気だけで適当に拍手をしていた。応援が雑。いま明確にプッシュしたな!って分かるのも一応あったよ。一応!

3Qくらいからは声出しながら手を叩くのにも慣れて雰囲気も試合展開も追うのにちょっと余裕が出てきた。というか声出し解禁後の観戦で本当に良かった。あれ声出さずに観るの無理じゃない???そういえば指笛禁止だったんですけど、ちょいちょい聞こえてましたね。チームに迷惑かかるだけだからやめとけ。

キングスのチアガールさんたちが後半になって紺の衣装にお色直ししてるの良かった。可愛い子には服をいっぱい着せよと昔から言いますからね。あとショーの曲が「かぎやで風」のメロディになってて地元感がすごい。地元だから当たり前なんだけど。

 

試合は87-76で負けちゃったけど、終盤の72点目の岸本さんの3Pシュートでぐわ〜っ!と盛り上がったの楽しかったなぁ。いけるかもって思ったもんなぁ〜〜〜めちゃくちゃかっこよかった。

https://twitter.com/hisame2501/status/1634823574803595264

 

序盤からリードされ続けて、一時は4点差まで詰められたんですけどね……しかしそのあとすぐにすぽぽーーんと突き放されそのまま試合終了。

素人目にもなかなかシュートが決まらずにモタついた時間があったのは分かったので、もう一歩攻めきれなかったのかな〜という印象です。逆に千葉ジェッツさんは隙がないというか、盤石な雰囲気があったので優勝インタビューで怪我が多かったみたいな話をしてて意外だった。それでいてあれだけしっかりまとまってたんだな。すごいな。

 

雰囲気でも味わえたらいいな〜くらいのエンジョイ勢だったんですけど、綺麗な弧を描くボールとか、自分の位置からはっきりと入る入らないが一瞬で分かるのとか、拍手や声援の反響とか、自分の五感でちゃんと味わえて楽しかったです。ホーム戦しぬほど楽しいだろうなぁ〜〜〜いいな〜〜〜!!!あとお酒飲めたら最高だな〜〜!!??!

 

 

千葉ジェッツのみなさん、優勝おめでとうございます🎊

オタクのせいで公式の企画が1つ潰れた『かもしれない』話

オタクのせいで公式の企画が1つ潰れたかもしれない話

 オタクのリテラシーの低さにムカついてるので、自分の為に記事として残します。とはいえ口汚いのはよくないので、なるべく冷静に書きたいと思います。なるべく。

 

※本記事に書いてあることは全て想像の域を出ません。

※私が妄想を膨らませて勝手に怒っているだけです。

 

 

 

 さて本日の昼間、気になるツイートを見かけました。

 今巷で話題になっている人気作の、ファン待望のLINEスタンプがどうやら登場…した…?という情報です。

 パブサーゴリゴリマンことこのわたくしがリリースを見逃すとはなんたる失態!!と急ぎ公式アカウントを確認するも、特になんのお知らせもない。とはいえ私も大好きな作品なので、気になって調べてみたところこんなツイートが。

 

あ〜〜〜〜(察し)

 

既に嫌な予感でいっぱいでしたが、とはいえ自分で確認しないことには話が進まないのでリンクをクリック。

 

 

あ〜〜〜〜〜〜〜ね

PVに貢献すんのやだな〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

さて何が起こっていたのか、ゆっくり説明していきますね。

 

まず隠しスタンプってなんぞや

 私も今回初めて知ったんですが、どうやら「通常の検索では出てこない無料のスタンプ」を、このサイトでは隠しスタンプと呼び、紹介しているようです。うーーーん既にキナ臭い。

 LINEを使っている人はご存知かと思いますが、LINEスタンプには有料で買うものと、無料で配布されているものの2種類があります。

 当然「じゃあ隠しスタンプってなんだよ……」ってなりますね。私もなりました。一応ざっと見でLINEの公式リリースやTwitterアカウントを検索してみましたが、LINE運営側が正式に「隠しスタンプ」という表記を使っている様子はありませんでした。うーーーんだいぶ怪しくなってきた。(使用された実例があれば情報提供していただけると助かります)

 さて見れば見るほど胡散臭いこのサイト、よく見てみるとスタンプがそれぞれ「友だち追加」「フリー」「フリー・先着」「条件クリア」とカテゴライズされています。特に気になったのが「フリー・先着」の文字。

 確かにスタンプそのものは無料でもらえるようですが、ちょっと様子がおかしい。無料なのに先着とはこれいかに。

 答えはすぐに見つかりました。

 

どうやらリークサイトで間違いない

カバヤ公式リリースのスクリーンショット

ぱんだの形のチョコビスケット「さくさくぱんだ」から、『香り華やぐダージリン』が期間限定で登場! | カバヤ食品株式会社

 「フリー・先着」と記載されていたスタンプの正体は、企業がキャンペーンで配布している無料スタンプのことでした。これは本来商品を購入した方にのみ、先着で配布されているものです。

 そもそもLINEスタンプを企業が無料配布したい場合、静止画8種類で3,500万円かかります。私も詳しくはないのですが、オプションなどがあると別途費用が発生しそうです。要するに企業がお金を払って、自身の顧客へのお礼の為に、あるいはこのスタンプが欲しかったら商品を買ってね!といったアピールの為に配信されている訳ですね。カバヤさんの場合、先着で配布終了してしまうということは、5万ダウンロードまでならキャンペーンの予算の範囲内、ということでしょう。

 つまり「隠しスタンプ」とは「なんらかの理由で、限定されたユーザーにのみ配布したいスタンプ」であると言えます。仕組みは分かりませんがそういった無料スタンプを速やかに感知し、意図しない範囲にまで拡散させてしまうリークサイトというのが実態のようです。

 

それにしてもオタクの行儀が悪い

 リークのツイートが12時頃に出て、気付いたオタクたちが徐々にざわざわし始めます。私が気付いたのが15時を過ぎた頃。

ざわ……

ざわ………

怪しいものをダウンロードするな


 一応何人かは冷静な方もいらっしゃいました。

まぁ普通はこういう反応ですよね

 

出てきとるやないか

 情報が錯綜する中で、ついにはリークサイトではなくスタンプのダウンロードリンク自体が拡散されていく始末。

なぜなのか

公式リリース前だからでは?

お礼言うぐらいだったらもっと冷静になってほしい

 そして夜になり、状況を察知した作品公式アカウントが慌ててツイートする事態に。

 書き方で分かるように、どうやら予定外のタイミングのアナウンスになってしまった様子。そりゃそうだ。だって誰にもURL教えてないはずなのにオタクが勝手にダウンロードしてるんだもん。

 ちなみにこの作品公式アカウントは、ほとんどのツイートを「午前10時」「午後4時」など0分ぴったりのタイミングで投稿しています。文面も堅すぎず丁寧で、冷静かつ計画的に運用されている様子がとても好感を持てます。全企業アカウントは見習ってほしい。

 

最悪の想像をしてみよう!

 言い忘れておりましたが私の職業はデザイナーです。お堅い業界の広報誌もあればLPやバナー類、イベントのポスターやグッズ、ノベルティなどを色んなものをちまちま作ったりボツにされたりしています。多くはありませんが、小売店のキャンペーンのお手伝いもしたことがあります。その立場から最悪の想像をしてしまったので、皆様にも共有したいと思います。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

えらいひと「弊社の商品が好調だ!成績もずっと伸びてるし、お客様に還元する為にもここはノベルティを作って配ろう。それで更に売り上げが見込めるぞ!担当君は何が良いと思う?」

担当君「エゴサーしてみたかんじだと、皆さんLINEスタンプが欲しいと仰ってます。ポストカードを配布して、QRコードを載せて配るといいかもです。」

えらいひと「じゃあさっそく発注しよう。あとは任せたよ!」

担当君「\はいよろこんでー!/」

 

担当君「ということでLINEスタンプを作ることになりました。URLはお金を払った人だけが分かる仕様にします。」

デザイナーさん「了解です。デザイン作ったら監修と審査に回してください。配信アドレスが分かったらQRコードにして、ポストカードの印刷データを作ります。」

 

担当くん「見積もりとって、納期確認して、デザイン作ってもらって、よし。LINEさんに提出して審査を待つぞ」

〜n日後〜

LINEさん「審査通したやで。URLこれな。」

 

デザイナーさん「URLもらってポストカードにしました。これで印刷に出せます」

担当君「印刷よし!各店舗に配って、お客さんに喜んでもらうぞ〜!」

マーケティングさん「すみませんそれストップです」

担当君「えっ」

マーケティングさん「さっき気付いたんですがSNSで既に拡散されてます。リークされたみたいです。」

デザイナーさん「えっじゃあこのポストカードは」

マーケティングさん「…………」

担当君「………………廃棄………ですかね……」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

※全て私の妄想です

 誓って言いますが中の人たちとは全くの無縁です。想像力がたくましいだけです。ですが、隠しスタンプなどというものが拡散されてしまう以上、どこの企業でもこういうことは十分有り得ると思います。

 

今一度、あなたのリテラシーを問いたい

 結局のところ、今回拡散されてしまったLINEスタンプについて正確に分かることは「期間限定で無料配布予定だったものが、制作側が意図しないタイミングで広まってしまった」という1点だけです。それ以外は全て闇の中です。

 ですが、拡散されたきっかけがリークサイトとはいえ、よりにもよって作品を応援している立場の人たちが、制作側の予定を覆してしまったことは事実です。正直に申し上げて私はめちゃくちゃ恥ずかしいし、オタクとして恥ずべきだと思います。発売前の雑誌の情報だって、拡散しないように散々注意されてますよね。それなのに、なんとなく怪しいぞと思いつつもとりあえずダウンロードしちゃった人、たくさんいますよね?

 

 それって本当に「応援」してますか?「邪魔」してませんか??

 

開店前のレストランに押しかけて提供が遅いって言ってるようなもん

アナウンスが遅いんじゃないよね。オタクが急かしたんだよね??

 

できることをしよう

長々と書いてしまいましたが、最後に。

 

これを読んでくださった方は是非

・怪しいものは話題に出さない、スルーする

・検証するときは鍵垢で、信用できる人たちとやる

・分かんなかったら公式のお知らせを待つ、お知らせがなかったら忘れる

など、それぞれできることがないか考えてみてください。

 

ここまでお読みくださってありがとうございました。

 

【おまけ】

いや〜それにしても本当に、誘導先のアドレスがヤバいスパムや詐欺のアカウントじゃなくて良かったですね〜!(^ω^)

オタク、天皇杯決勝の準備する

チケット取ったあとやること①

とりあえず競技のルールにざっくり目を通した。

 

やること②

客席のルールも目を通す

Bリーグ公式、知りたいことがすぐ見つかるようになってるので

新規にもやさしい。大事ですよねこういうの。

 

やること③

ガーデンシアターのお向かいか!!

 

せっかくならキングスの選手ぐらいはふんわり分かるようになっておきたくて、

3月に入ったら動画サイトでちゃんと観ておきたいなーてなってたんだけど、

ちょうど家に居たので地上波観てた(※ライブで1試合ちゃんと見るの初)

観ながら実況してたのでツイートまとめです。

 

元気よく茶の間エンジョイ

 

うんたったーうんたったー

 

おふたりともあっちゅー間にゴールまで走って気が付いたら点入ってて全然追えませんわ〜!?

 

花道くんもわざとじゃないんだって言ってた

 

わかりやすい

 

3位通過らしい(本当に何にも分かってない)

お疲れ様でした!

 

解説のエブリンさんが沖縄アリーナのこと日本一のアリーナだよって言ってたのなんか嬉しかった。行ったことないのに・・・w

完成前に都内に引っ越したので、「これでデカいライブとか出来たらいいな〜でも那覇からちょっと離れてるとアクセスがな・・・(遠征民視点)」て思ってたけど、地元チームがちゃんと盛り上がっててちゃんと評価されてるのうれしい。アイマス民も早く報われて欲しい(予定してたライブがコロナで中止になったので)

 

有明コロシアムって寒いよな・・・当日の気温次第かな・・・

 

次回、いざ当日!↓

hisame2501.hatenadiary.jp

オタク、天皇杯決勝に行く①

ことにした✌︎('ω'✌︎ )

 

THE FIRST SLAM DUNKを拗らせ続けて早2ヶ月、この経験を私にくれた神(※井上雄彦先生)に感謝を表すにはどうしたらいいのか……というのは半分嘘っぱちですが(※もう半分はガチ)、人生で初めてまともにバスケという競技に興味が出たこのタイミングで!なんと!

 

 ( 'ω'o[ 琉球ゴールデンキングス ]o サッ 

 ( 'ω'o[ 天皇杯決勝進出決定! ]o サッ 

 

そうだね。地元のチームだね!

えっ、もう行くしかなくない??私の人生においてバスケの試合に行くべきタイミングって今このチャンスしかなくない???なんかチラッと調べてみたら五輪やW杯と違って決勝のカードが決まらないとチケットも発売されないんですね・・・??

 

行くわ(軽率)

 

とはいえ、大抵の現場はぼっちで行けるオタクといえどわたくしバスケどころかプロスポーツ観戦自体に人生で一度も縁がなく……キングスのブースター(って呼ぶのも知らなかった!)のフォロワーにも「せっかくだから是非行ってください!!」と背中を押されたものの、完全初見現場で単騎はつらくない!?無理じゃない!?とモダモダ。

結果、元気よく喚いていたらTLの女神が一緒に行ってくれることになりました。騒いだもん勝ちですわぁ〜!!

 

ということでチケットを取ることに。

えーとなになに、AKATSUKI JAPAN Plusなる有料会員先行があるんですね。え〜〜〜年会費は流石に払えないしこれ逃してもチケット買えるもんなのか……

 

 

入るわ(軽率)

 

ワンコインかからないんですか?いいんですか??ありがとうございます。先行目当てで月額FC入るのは現場オタクあるあるだよ!!某劇団みたいに専用クレカ作ったりしないだけありがたいよぉ!!!

しかしこれ、抽選じゃなくて先着オンリーなんですね。平日の18時に。大抵のファンは立派な社会人だと思うんですけど・・・有料会員で・・・いいのかそれで・・・・?

 

とはいえローチケ先着は久々に戦うのでちょっとわくわくしつついざ当日。

仕事はちゃんとしましょう。

まぁ弊社はお堅い職場じゃないので・・・休憩しつつ時刻は18時に。

Wi-Fiだけだとやっぱり不安ですよね!)

 

『よーい・・・ドン!』

 

サーバー落ちるどころかリロードの必要もないしなんなら読み込みのラグもなかったわ!!!!決済終わるまでに3分かかんなかったわ!!?!?

こんなに普通に買えていいんですか・・・わたしが今まで戦ってきたものは一体・・・

スタンドの上の方の席狙いだったのと、HOME/AWAYの確認をしっかりしておいたのがよかったのかもしれないけど、今回はとりあえず空気だけでも味わえれば・・・て感じだったけど、この感触だったらもうちょい良い席も取れたな。

意外と競争率ないのかなと思ったけど1時間後に見たらほとんどの席種が枯れてたので無事に取れてよかったです✌️

 

AWAY側に座るなら服は紺or白がいい、赤は千葉ジェッツさんの色だから避けた方が無難とかも教わりました。当日忘れそうなんでここに書いておきます。持つべきものは有識者フォロワーなんよ。推しも教えてもらったので注視したいと思います👀

 

余談ですが沖縄市の平日夜の試合で8500埋まるのはね、ちょっと意味わからんぐらいすごいです。壮観。チームとか競技とかに大して興味なくても、コロナ禍でたくさんのイベントが失われてきたのを振り返ると、こうやって盛り上がるのはやっぱ嬉しいな〜。

 

次回に続く!↓

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祝・100億!

100億突破おめでとうのケーキ(食べたかっただけ)

news.yahoo.co.jp

THE FIRST SLAM DUNK興行収入100億円突破!おめでとうございます!!真摯にものづくりに取り組んだひとたちがちゃんと評価されてることがうれしい。

 

前日夜に「何かせねば…!」の気持ちに駆られた結果がこれです。

私自身、同じ作品をこんな風に見比べることがなかったので、参考にして下さる方がチラホラいてくれて嬉しい。新宿は流石の立地なのでまだまだ盛況のようです。川崎チネチッタでロングラン上映をしてくれれば、そのぶん地方の遠征民たちにチャンスが生まれるので……ッ!!ほんっっとに推しコンテンツなら一度は体感して欲しい……!!みんな是非行ってください。毎週月曜にスケジュールが出るので参考にしてね。

あと10ヶ月ぐらい上映してもらえんか〜〜〜!??!?
 
とりあえず9回観ましたが、やめ時がまだ見えてこない。この2ヶ月の間スラムダンクのことを考えなかった日が1日もないんですけど、今までどうやって生きてたか思い出せない(※めっっちゃ元気にオタクしてたよ)
 


 これだけの盛り上がりを受けて、改めて作品の良いところを考えてみると、この山王戦を「努力・友情・勝利」のジャイアントキリングだけに留めず、少年の葛藤と、彼が救われていった過程の末に掴み取った勝利であること。それが丁寧に描写されている脚本が、結局1番響いてるんじゃないかな〜と感じます。

 

 多くの人にとって、部活だけが人生だなんて事はほとんどなく、大抵は普通に卒業して、普通に働いて、日常を送っていく。でも人生は複雑で、時には傷付いたりして、そういう傷をちょっとずつ誤魔化したり逆に抉ってみたりしながら我々は生きている。そういう弱さに直面することって、生きてたら絶対あって。
 この映画では宮城の不器用な、そのまんまの生き方が描写されていて、観ている誰かの弱さにやさしく寄り添う脚本になっている。その穏やかなやさしさが宮城以外キャラクターにも伝播して、やがてチームとしての勝利にたどり着く。私はそこがすごく好きです。

 


 もちろん試合描写だけでも十分アツいし楽しいけど、私が生きて、迷って困っているとき、そこから一歩踏み出そうとするとき、きっとこの物語がそれを後押ししてくれると思う。 


 これこそ50代の井上雄彦が『今』やりたかったことそのものだろうし、ファンはそれをちゃんと受け取ってますよ!って全力で言いたい。言いたすぎてつい伏せったーに書き散らかしてしまう……!100億稼げば流石に伝わってるかな。だといいな。



 ある作品の中で、「物語は虚構だけれど、そこから発生したあなたの感情は本物だよ」みたいな台詞が出てくるんだけど、誇張抜きで創作物に命を救われてきたオタクだから、流石にぼろぼろ泣いてしまった。 
物語に傾倒し、価値を見出し、「生きていくための力」に変えることは、大昔から何も変わらないことなのだと。ヒトのもつ創造力から生まれた、ごく普遍的な営みなのだと。THE FIRST SLAM DUNKの中にも、そういう「生きていくための力」に変換できる強度を感じています。

ここまできたら応援上映もやってほしいですね〜〜〜まだまだ味わい尽くしていきたいです。東映さんは早く劇伴売ってもろて!!!!

 

4回見た時点での感想(8千字)はこちら

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川崎チネチッタ8番に住みたい

チネチッタに住みたい……一生LIVE ZOUNDでTHE FIRST SLAM DUNKが観たい……

 

6試合目は同郷の友人と、8試合目は川崎付近在住のフォロワー(プロメアガチ勢)と行ってきました。

映画通いをするようになって、折角だから色んなシアターを試そう!と初めてチッタにも行ったんですが、もう既にベストオブ最高音響の座に君臨しています…これを超えられる環境が…果たしてわたしの行ける範囲にあるのか…?

(リリウムの音響は楽しみだけど映画館じゃないしなぁ)

 

うたプリで通っていた友達がおすすめしてくれたのでG列に座ったんだけど本当に良い。良い。良さしかない。環境音の再現力とキツすぎない低音のバランス…良い…!作品への没入感がより強固になるところがたまらないですね。

低音が重すぎるのも好きじゃないので、スラムダンクはそこの相性も良かったなと思います。この辺はきっと、派手にドンパチやるアクション映画とかだとまた全然違うんだろうな〜。

 

【ぼくのかんがえたさいきょうのしあたー】1月末現在

映像で1番好きなのはバルト9ドルビーシネマ

音の位置は立川シネマシティが完璧

ただし立川は高音がキツくて「極上…とは…??」てなっちゃったので、音はチッタにお任せしたい。

誰か作ってください。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』感想

映画『THE FIRST SLAM DUNK』感想

まず最初に。

この経験を私にくれた井上先生、スタッフの皆さんへ。

はじめまして!!!!!!

ありがとう!!!!!!!

 

①バスケのこともスラムダンクのこともほとんど知らなかったオタクが、約3週間前に『THE FIRST SLAM DUNK』に出会って、作品の好きなところを延々書き連ねている投稿です。

②スポーツものはおお振り生まれハイキュー育ち、アニメも見るけど最近はもっぱらライブや観劇などがメインの人間です。

③現在4試合・新装再編版とリソースとコートサイド最新分読了済み

 

盛大なネタバレしかないので未見の方はどうかご遠慮ください。

 

 

 

 

運命の"1試合目"

12月11日、初見。

 キャスト発表の荒れっぷりを横で見ていて、「じゃあ、特に思い入れもないただのオタクの私が見たらどう感じるんだろう?」というのが最初の動機でした。このタイミングのアニメ化だし、企画発表段階でキャストは変わるだろうと想像していたので世間の反応にむしろ驚いていた側です。

 旧アニメのことはフワッと知っている程度だったけど、初日初回で観てきたガチ勢達の反応で"""人生の正解"""を叩き出している気配がネタバレを踏まずとも伝わってきたのも決め手でした。信頼出来る口コミって大事だね〜。

 

なんてったってバスケがおもろい

 まず、サッカーW杯でスポーツ観戦そのものの面白さを改めて噛み締めていたタイミングだったのが良かった。普段は高校野球をちょっと観るだけの人間です。ありがとうAbema。ありがとうウマ娘重課金兵たち。

 試合内容のあまりの情報量の多さ、初見でも十分伝わる膨大な作業量から、とにかくストイックに「リアルなバスケの面白さを魅せてくれた」という印象が強く、それだけで日本のアニメーションでここまで出来るんだ…!とまず感動した。

 最初のアリアープも山王メンバーと一緒に面食らったし、そこノールックでパスするんだ!?とか、いやゾーン突破かっこよすぎか!?とか、そこから放って入るんだ!?とか、プレーの全てにいちいち反応して楽しんでた。声を出さずに観れたことを褒めて欲しいレベル。

 何せ試合結果どころか、キャラクターのこともほぼ知らない状態なので、ラスト10秒・約1分間の完全無音の演出には演劇で食らうレベルの緊迫感を味わったし、試合中はどちらのチームのこともフラットに応援していたので「入れ!!」「入るな!!」の両方を心の底から叫んでいる自分が居ました。とても稀有な体験をした。

 「あの試合の勝敗を知らずに、ぎゅうぎゅうの観客席でみんなで一緒に息を殺して見守る」という経験があまりにもこれまでの映画体験とは一線を画するもので……演劇ハイキューに通ってた頃の気持ちを思い出しました……とんでもない没入感だった。スポーツって面白いんだな〜〜!!!

 

原作読了後に"ここからは別のアニメが始まるぞ"になる件

 初見でフレッシュな楽しみ方をしたら次はまぁ漫画をね、読む訳ですよ、オタクだから。ありがとうPayPay20%還元。

 

 そして準備万端で挑んだ2試合目。本気で別のアニメかと思うレベルの「味変」が待っていました。これはさすがに震えた。

 一番の違いは「削られた台詞が勝手に脳内補完される」という体験でした。もうねぇ小暮くんが何考えてるか分かっちゃうの…「2年間も待たせやがって……」が聞こえてくるの……流川の「贋物じゃねえ」が"""理解る"""の。脳汁じょばじょば出た。超絶有名な「左手は添えるだけ」をミュートしたのもすごいジャッジだし、でもちゃんと"聞こえてくる"し、この辺の塩梅が粋だよね。

 壱劇屋という、台詞が一切ない殺陣だけのお芝居をしてる劇団が大好きなんですが、あの味付けにとてもよく似ています。台詞がなくても物語って伝わるんですよ…!!!唯一無二の観劇体験が出来るので是非一度観て欲しい〜〜!!!

 元々試合のリアリティを追求する為に、モノローグや狂言回しのほとんどをカットしてる状態だから余白がありまくるし、原作ファンだと「ここ初見で伝わる…?」って不安になると思うんだけど、大丈夫です。初見は分かんないことが分からないのでそこはクリティカルなノイズにはなりません。それでなくても試合が面白いし。

 ただ、"分からない状態"との違いを味わえるのは初見ならではの楽しみだし人生で一度きりの経験になるので、周りのオタクには「どうか予習せずに飛び込め」と伝えています。作品にそれだけの強度があるから出来ることですね。

 後半からあぐらかいて陣取る魚住に気付いたり、沢北父が最後の方で立ち上がるのが見えたりするのも楽しい。

 

ただただ絵がうまい

 語彙力無いんか???ってぐらいこれに尽きる。試合の描写の凄さもだけど、やっぱり「井上雄彦の絵が動く」という事実に勝るファンサービスはないと思います。だって……だってこのひと絵がうめえんだもん……!!それが動いたらわくわくするに決まってるじゃん!!白紙にアタリが引かれた瞬間「あっ神でもアタリって要るんすね!」みたいな謎の感慨があります。

 あのえげつない量の赤入れとそれに応え続けたアニメーター達の、泥臭いほどの制作現場を想像しては頭が下がります……でも、このとんでもないものを作るにはとんでもない量をこなす、という当たり前すぎる事実を乗り越えたのは、やはり「井上雄彦の絵」にそれだけ絶対的な価値があるからですよね。とにかくどんなシーンのどんなカットも、もれなく全部かっこいい。

 攻殻SACの落ち着いた色彩設計がすごく好きなんですけど、あれぐらい大人しいトーンでありつつ、筆感のある表現で温かみがあるのもすごく素敵です。画面がずっと贅沢。この辺の好みがぴったり一致しているところもすごく有り難い。

 とにかく金も時間も人手もめちゃくちゃかかってるのは想像出来るので、スタッフの皆さんが報われるぐらい色んな人に愛されてほしいなぁ。

 

宮城リョータが好きです

 この「宮城リョータが好き」という文章を世に出すまでに3週間と4試合と21回のふせったーを要しました。激重感情がすごいぞ。

 宮城くんが兄の死と向き合い、それを乗り越えていく過程と同時に試合が進行して、チームとしての勝利に繋がっていく脚本。どこまでも丁寧で真摯で、誰かの弱さと寄り添うことを徹底して描いていて、すごく優しいお話だと思う。

 私はドがつくニワカなので、花道くんがリーゼントだったことも途中の回想で「そういえばそうだったねえ!?」てなるぐらいの認識だったけど、宮城くん1人にスポットを当てて少しずつ感情を追える構成になっていたのがとても有り難かった。本当はもっと群像劇してる方が楽しいしそっちも好きなんだけど、「宮城の成長」と「試合の面白さ」の二軸に絞ることで、視点がバラけずに観易くなるし、ぐっと惹き込まれた。この尺、このタイミングでの映像化でやるに相応しい脚本だと思います。というかこのお話でなければ、私に「スラムダンク」という漫画が刺さることは金輪際無かったかもしれない……大前提として「スポ根」と「ヤンキー」が嫌いなので、なんなら新装再編版6巻あたりまで読むの結構ダルかった。はやく競技しれ(正直)(訛った)

 自分の身長が兄のそれに追いついて、むしゃくしゃしてたものが吹っ切れてからの宮城リョータは本当にかっこいいなぁ。どれだけ喪失感に捉われていても、バスケが好きだったから兄と繋がっていられたし、兄と繋がっていたからこそ過去に縛られてもいて。それでもなお現実と向き合う強さを持てたのは、やっぱり「バスケが好き」だからで。

 精一杯の強がりと勇気だけではきっと足りなかったと思うけど、彼にはコートの内と外に頼れる仲間がちゃんと居たから、最後は自分の口で「こわかった」と言えるほど強くなれたんだなぁと思います。あ〜〜〜宮城リョータが好きだなぁ〜〜〜!!

 

とにかく作劇が好きすぎる

 これはまぁ演出も込みの話だけど、とにかく作劇が美しくていいな…と思う。本当に「原作者じゃないと絶対成立しないジャッジ」で出来てる。原作にない宮城のエピソードを中心に据える時点で、当然足し算と引き算の必要性が同時に出てくる訳ですが、台詞同士で補強してあるので、文脈のバフがすごい……ほんとうにすごい……刺さりまくる。決して派手なワードじゃないんだけど、反芻すればするほど別の景色が見えてくる感じ。

 例えば「あいつの悔しがる顔が見てえ」は廊下で泣き崩れる沢北に向けられたものだし、竹中先輩から呼ばれた「問題児」という言葉を、宮城は花道に対して「期待の新人」という意味でかけてあげてる。

 「いつでも1on1やってやるぜ!負けたら坊主な!」に至っては「出会った時はそっちから1on1誘ってくれたじゃん」の意味だし……三井は多分気付いてないけど……あの短髪爽やかお兄さんが数年経ってグレてたらそりゃ「そのサラサラのロン毛が好きじゃねえ」って言いたくなるんすよ……!!

 赤木の言う「宮城はパスが出来ます」は、赤木にとっても頼れるメンバーが入ってくれたことの感謝の表明だし、宮城にとっても堅物の先輩が自分をまっすぐ評価してくれた喜びがある。その流れが結果的に、三井にも遠慮なく「OKパス出すっすよ」と言えてしまう信頼関係に繋がっているところも……好き……!!

 「ソーちゃんが立つはずだった場所に〜」からの、苦境に立たされた時に尊敬する監督から放たれた「ここは君の舞台ですよ」も、宮城を鼓舞する為の言葉としてはきっと最上級のものだし、相手の守備を突破できた時のカタルシスもやばい……

 モノローグが少ないからこそこれらの台詞のぐっと際立ちますが、あの2時間の中に無駄なシーンが一瞬もないし、この世で1番スラムダンクに詳しい人の指揮でなければ成立していない作品です。あまり説明しすぎない、という部分に、ファンに対しての信頼(ルビ:脅迫)を感じる。ここまで信じて託してくれるならそりゃ〜全力で応えたくなっちゃうよ。

 あとシンメの見せ方も本当に美しくて。宮城の手の所作も、冒頭はリストバンドを触ってから左手のアップ、海外に行った時のトイレでは右の手のひらのアップ。屋上では、震える拳を隠すような右手と、海岸では兄の形見をやさしく包むような左手。

 リョータが立ち直ったのは沖縄の夕暮れの西海岸で、カオルが手紙を読むのが湘南の朝日の差し込む東海岸

 試合開始前の湘北は平面を歩いているのに対し、王者山王は階段から降りてくる構図。こういう細かい所を挙げるとマッッッジできりがないんだけど全部好きだなーーー良い映画だよこれ……描写が全部丁寧……!!!

 いつも遠い目をして「この海のどこかにいる兄」のことを見ていた宮城が、勝利を掴んで喜びを爆発させたあとは嬉しそうに空を見上げているのも、「天国の兄」を想えるようになっていて……好き……こういう些細な変化がじんわり沁みてくる……

 リアリティの追求という意味では、きれいにセットされた髪は試合中にどんどん乱れてくるし、彩子ちゃんに「NO.1ガード」を書いてもらってからはリストバンドを触る回数がぐんと減るんだよね……この文字、試合終盤は汗で滲んで薄くなってるよって教えて貰ったので次はちゃんと観たいと思います。

 ここまで描写を徹底することで、ようやく井上先生の言う「あいつらがそこで生きてる」感じが出るんだろうし、妹を介して母と会話するところや出しっぱなしのマーガリンにもリアルな男子高校生の人生が現れていて、実写映画や演劇を見てるような感触があるなぁ。

 

とりあえず配信音源買うよね

 試合中の音楽も全部好きだけど、個人的にはシンセの高い音と宮城の息遣いがリンクして転校の回想に入る流れが特に好きだな〜〜〜(Alert of ozの4:10くらいのとこ!!)強がりを胸に挑んでいる試合の緊張感が、そのまま新生活での緊張に繋がっている。誘導が丁寧で良い。里帰りのとこのBLIZZARD GUNNERも、あの慟哭のあとだと吹っ切れたような清々しさがあって好き。早くサントラ売ってくれんか東映さ〜ん!!

 

そもそも"フィクションの中の沖縄"に弱い

 ハイこちら沖縄生まれ沖縄育ち情緒限界現場系オタク!!!むり!無理です冒頭に出る辺土名漁港の俯瞰カットで一撃で沈みました!!即落ちにもほどがある。そのあとの「ェー!ソータぁ!」の完璧すぎる発音なに?ありがとう安定と信頼の新垣樽助さん…あんなの新宿のド真ん中で聞く発音じゃないのよ……www

 なんかも〜〜〜地元出たら好きにならん訳がなくない……?私ちょろすぎる……??地方出身者にしかない感覚なのかなこれ。

 SK8もそうだったけど、「観光」や「基地」の絡まない「普通の生活をただしているだけの舞台」に地元が出てくるとどうしても弱い。なんなんだろうねあれ。キャラクターが一気に身近に感じられて嬉しくなっちゃう。

 厳密に言うと作中に出てくる発音は方言ではなくただのうちなー訛りなんだけど、ガチの方言は30代のわたしでもほぼ聞き取れないし、リアリティという意味でもあれぐらいの言い回しが正解だと思う。梶原岳人くんすごいです……非ネイティブであれだけ再現出来れば十分すごい…

 宮城はふらっと里帰りしてるように見えるけど、90年代ならLCCなんてないから飛行機代も高いし、多分建て替え前の小さい那覇空港だよね?高校生の彼が赴くにはちょっとハードルが高いので、それなりの決心をしたんじゃないかな。宮城リョータ…好きだなぁ…(2回目)

 どうしても自分の経験と重ねてしまうのですが、名護の桜まつりや海洋博の遊園地やオキちゃんショーに連れてってもらった思い出はきっとあると思う。湘南でも、家族3人でそういうあったかい時間を過ごしてほしいなぁ。

 ちなみに正月の帰省では姉を連れてイオンモールイカムで4試合目をキメた(し、帰りに漫画も買わせた)のですが、あそこ琉球ゴールデンキングスバチバチにタイアップしててラッピングとかあるんですね。今年はW杯が沖縄アリーナ(ライカムの近所)で観られるそうなので、作品を通して国内バスケ全体が盛り上がったら嬉しいし、ニワカオタクでもそういう気持ちにさせてくれるのがスラムダンクの凄さだと思う。

 

芝居が良い・・・

 訛りのリアリティにも繋がる話なんですけど、キャスト変えて「なるべく素の声で」というオーダーを出した井上先生のジャッジに別料金を払いたいぐらい全員の芝居が好き。というか観た後ずっと「しゅーごすごいよ……」しか言ってない。いやもう何回聞いても、仲村宗悟の声帯から仲村宗悟の声じゃなくて宮城リョータの声が出てるじゃないですか……??お前何言ってんだってなりますけど。地元の役者なのでお名前もお顔も他の役も知ってはいたんですけど、「あなたこんなにお芝居上手かったです!??!」ってなったんだよね、そこからずっとクレジットを見るたびにびっくりしています。全然慣れない。高校生として等身大のお芝居をしているので、ものすごく地味なんだけど、そこがまたすごく良い。そして、だからこそあの秘密基地での慟哭が映える。

 あと「行けそうならそのまま行っちゃえ」からの円陣とか、くだけた言い方だけど指示が的確だから、あーこいつは次期キャプテンを任されるやつなんだなって分かるところも好き。

 河田とかもさーーー「河田の顔からちゃんと河田の声するじゃん……」てなるし沢北もそう。みんなそれぞれのかっこよさはあるんだけど、ちゃんと高校生で、こどもで、部活が大好きな少年たちなんですね。ここが担保されているせいで私はすっかり湘北バスケ部の父母会の気持ち(もしくは宮城リョータの親戚)になります。

 

結局お母さんの気持ちになっちゃう

 私は未婚だし子供もいないけど、カオルのような経験をしたら、あるいはそんな女性がもし友人に居たら、とどうしても考えてしまう。この脚本における、もう1人の主人公だと思う。夫と長男を亡くして、心機一転しようとしても、結局は海の見える街から離れられなくて。なのに、ただでさえ多感な時期の次男はやたらケンカでボコボコにされたりバイクで事故ったりするし……!!

 けして完璧ではないけれど、メタ的に理想の母親像を押し付けられるでもなく、日常の中で息子の成長する姿に少しずつ救われていく彼女がとても良いなぁ。すごく凡庸で普遍的なキャラ造形なのが良い……中年おたくに刺さる……この感想が出てくる時点で「今の井上先生がやるべき脚本」が成功してる証拠じゃないかなぁと。

 リョータとぎくしゃくしたままだったカオルが、インターハイに行く前夜、兄の活躍だけではなく実は弟の可愛いところをビデオで見て涙を浮かべながら笑っている、という描写で、彼女が2人の息子をちゃんと愛していることが分かるのも良い。どっち贔屓とかじゃなくてね。この2人の関係値はどちらも悪者ではないからこそ、難しくて愛しいなぁと思える。

 試合はあんなに激しいのに、全体を通してとても静謐で繊細で、あたたかで優しい手触りの作品になっているので、観ててなんか勝手に救われた気になるんだよな…普段はもっと業の深いコンテンツを率先して啜っているような地獄脚本大好き人間なんですけど……。現実はきっともっと複雑だし、そんなに上手くいかないんだろうけども、大人になって"このスラムダンク"に出会えて、本当によかった。こんなに清々しい美談を素直に受け取れるぐらいには、自分もそれなりに歳を取れたのかなぁと思いました。

 

他のキャラの話ももっとしたい

 したいんですけど、さすがに入りきらないので困っています。漫画を読んでからというものキャラクターがみんな可愛くて愛しくてやばいですね。うそですロン毛の三井くんのことはまだ全然嫌いです。グレたのはまぁいいとして襲撃すな。人が部活を頑張ってるところを!滅茶苦茶に!!すな!!!!あとケンカ弱いならそもそも売るな!!!!本当に不良向いてないし部活に戻れてよかったね君は。

 あと赤木にしろ三井にしろ、真に孤独なキャラが全然居ないのが時代というか当時の作家性なのかなー?と思いました。みんなちゃんと友達が居てくれるのであんまり悲しくないよね。徳男や洋平もすんごい友達想いだし……ちょっとだけヤンキーのことを見直しました。

 

おわりに

 画面作りも演出も全部素晴らしいんだけど、この企画の持つ唯一無二性が全てのハードルを限界突破させるエネルギーに満ちているおかげで、他の作品どころか続編などの後の展開が全く意味を為さないことだけは残念かもしれない。同じの作れって言っても絶対無理だし、ここでしか使わないノウハウが多分……めっちゃある……!3Dアニメの新しいステージでもあるけれど、井上先生以外の絵で再現しようとしてもあんまり意味がないんじゃないかな。漫画の天才は映像を作っても天才だったわけですが、それもこれも結局は「スラムダンクだから出来ること」であり、「スラムダンクにしか出来ないこと」なんだと思います。

 本当に面白いものに出会えて感謝が止まらないのであと最低2回は行く。何回見ても新鮮に楽しめる。ここまで読んで下さった方もありがとうございました!おわります!! 

 

 

追伸

この激重コピーを見るたびに、

宮城少年の強さと弱さをつきつけられて打ちのめされています。